unreal engine 5のHDRI Backdrop(High Dynamic Range Image バックドロップ)は、360°エクイレクタングラ形式のHDR画像を背景として利用できます。背景画像を環境光として扱えるため、複雑な設定なくリアルなライティングを簡単に再現できます。

エクイレクタングラを使いますが、疑似的に地面に影を落とした方が妥当な結果になることが多いでしょうから半球的なドームもしくはキューブマップで疑似的な地面を利用することになります。

 

HDRI Backdropを使うメリット

レンダリング品質の向上:HDRI Backdropを使うことで、背景にリアルな環境の光を反映することができます。これにより、レンダリングされたシーンのリアル感が向上し、より美しい結果を得ることができます。

レンダリング時間の短縮:HDRI Backdropを使うことで、背景のライティングを手動で設定する必要がなくなります。そのため、レンダリング時間が短縮されます。

ワークフローの改善:HDRI Backdropは、プロジェクトに必要な背景のイメージを直接インポートできます。これにより、プロジェクト内で必要な作業時間を短縮し、ワークフローを改善することができます。

柔軟性の向上:HDRI Backdropは、光源としても使用できます。また、調整可能なパラメーターを備えているため、シーンに最適なライティングを調整することができます。

unreal engine 5.1ドキュメント
HDRI Backdrop ビジュアリゼーション ツール
細かい説明はドキュメントを参考
https://docs.unrealengine.com/5.1/ja/hdri-backdrop-visualization-tool-in-unreal-engine/

 

HDRI Backdropセットアップ

編集→プラグイン→Rendering→HDRIBackdropにチェックを入れます。

 

HDRI Backdrop環境構築

新規で空のレベル(何も入っていない状態)を選択します。左上メニューにある追加ボタンから、すべてのクラス→HDRI Backdropを選択ドロップします。※影を調整するためにDiretionalLight、SkyLightも追加するべきでしょう。

※以下動画は、「すべてのクラス→HDRI Backdrop」からではなく、過去の履歴からHDRI Backdropを選択していました。すいません。「すべてのクラス」から探すとできます。

 

HDRI Backdrop用のHDR画像の作成

360°エクイレクタングラー形式の映像をPhotoShopで開きます。モード→32bitにします。ファイル別名で保存で、hdr拡張形式で保存します。コンテンツブラウザーにドロップしてそこから、HDRI Backdropの詳細にあるマップ画像エリアにドロップします。すべて保存をすることで確定されます。

 

HDRI Backdrop用の歪みを無くす

360°エクイレクタングラー形式の歪みが発生します。配置が中央になっていないためです。カメラを選択します。XとYの位置を0にします。カメラの高さは、エクイレクタングラー形式画像のカメラの高さに合わせるとよいかもしれません。適宜確認します。※HDRI Backdropの位置もゼロに、高さは適宜です。

 

HDRI Backdropのメッシュは3種類

詳細のMeshからメッシュを変更できます。Enviroと検索することで候補が出てきます。EnviroDome、EnviroBoxSharp、EnviroBoxの3種類です。壁がある環境ならBox、広い場所ならDomeを使います。検索で出てこない場合は、設定からエンジンのコンテンツを表示を選択します。

 

HDRI Backdropに影シャドーを設定する方法

DiretionalLightで影を落とします。太陽からの直射です。SkyLightで空からの反射光(影部分にあたる光)を設定します。とりあえずこの2つを設定することで、光が当たる部分と影の明るさや色、光が当たらない部分の影の明るさや色を設定できます。

 

HDRI Backdropの明るさを調整

DiretionalLightのライト、Intensityで直射の明るさを調整します。ライトの色も調整できます。HDRI BackdropのIntensityで背景自体の発光を調整できます。SkyLightのIntensityで影の明るさを調整します。