今日はRealityCaputer(リアリティキャプチャー)で簡単に高品質な3Dモデルを作る操作方法を説明します。RealityCaptureは、さまざまな入門用チュートリアルがあります。大抵は難しく気持ちが萎えます。そこでもっとも簡単にかつ、その後の理解につながるポイントをしっかりと抑えた説明をします。
2024年5月にEpic GamesのRealityCaputer(リアリティキャプチャー)が実質無料になりました。簡単に言うと1億円以上の売り上げが無ければ、無料で使えるライセンス制度です。個人であれば実質無料で使えます。
特に教育機関の学生にとっては、無償で最先端の技術を学べる大きな機会です。小学校、中学校、高校、大学など教育機関の学生も無料で利用できます。今回は、小学生に説明するレベルでRealityCaputerの使い方を紹介します。
RealityCaptureは、写真やレーザースキャンから高精度の3Dモデルを作成できるフォトグラメトリーソフトです。テクスチャ付き3Dメッシュを自動的に生成することができます。名実とともに業界No.1ソフトウェアでしょう。今までは永久ライセンスが30~40万円ぐらいしていたフォトグラメトリーソフトウェアでした。仕事で4~5年ぐらい使っており、無償がちょっと残念でもありました。高いソフトウェアだったのに。。。無料とは。。。がっくり。
RealityCaptureライセンスについて詳細
過去 12 か月間の収益が 100 万ドル未満の個人および中小企業、教育機関、学生向けは無料でご利用いただけます 。
https://www.capturingreality.com/DownloadNow
RealityCaputerの準備
何事もまずは体験です。もっとも簡単にRealityCaputerで高品質な3Dモデルを作ってみます。Gingerbread Manを以下からダウンロードします。
https://www.capturingreality.com/sample-datasets
こんな写真のセットです。自分で一眼レフやスマートフォンで撮影してみても良いです。
次はEpic ランチャーを入手しましょう。フォートナイトなどゲームで遊んだことがある人は、パソコンにすでにインストールされているでしょう。Epic ランチャーのタブにRealityCaptureが追加されました。
https://store.epicgames.com/ja/download
タブをクリックして、RealityCaputer(リアリティキャプチャー)をインストールします。起動すれば準備完了です。
画面のレイアウトは左上から変更します。このタイプがおすすめです。
起動したらまずは、日本語設定にしてみましょう。少しだけメニューが日本語化されます。ほとんど英語ですが、ちょっとだけ意味が分かりやすくなります。WORKFLOWからSettingsでUI Languageで日本に変更できます。
写真をRealityCaputerにドロップして読み込ませます。
開始ボタンをクリックします。これで完了です!!まずはワンクリックで体験してみるのがよいでしょう。
しばらく待ちます。スペックが低いパソコンだとそこそこ時間がかかります。
たったこれだけでフォトグラメトリ完成です。3Dモデルが出来ました。自由にモデルを動かせるので、ちょっとした感動があるでしょう。
マニュアルでRealityCaputerの工程を理解しよう
ボタン一つで全部の処理ができるのですが、実際にはそこまで上手くゆきません。次はこの工程をマニュアル処理を説明します。最初に戻り画像をインポートします。
アライメントを選択して、設定をクリックします。細かい設定は説明しません。処理が軽量になるように画像のダウンスケール係数を2にします。半分(もしくは1/4)の解像度で処理されるので、軽量に処理が進みます。
アライメントをクリックします。アライメントとは画像を三角測量で分析するなどして、点群データを作る処理です。
アライメントが終了すると、画像がコンポネントとしてまとまります。1回目のアライメントでは、統合される枚数が少ないことがあるのため、2~3回アライメントを繰り返します。
アライメントを2回繰り返したところ、1枚枚数が増えました。これで良しとしましょう。統合される枚数が多いほど、点群データの完成度が高くなります。できるだけ多く統合されるようにします。
次はMESH MODELを選択します。左下に見える設定画面は、小さい赤い×をクリックして消すとよいです。設定メニューが分かりにくいため、関係のない項目は消した方がよいです。×をクリックして消してみましょう。
MESH MODELに移動したらSettingをクリックします。このページのメニューは英語です。現在は中途半端ですがそのうち日本語になるでしょう。
このメッシュモデルは、点群データからメッシュ(三角形のポリゴン)を作成する項目です。分析に時間がかかる処理なので、通常モデル 画像の縮小を2にします。
このボックスは、メッシュ化する範囲を示しています。必要な範囲だけにしたほうが処理も軽いので、クリックして小さくします。
クリックすると移動できる点が表示されます。マウスでつかんで移動してみます。
土台は不要ですから範囲を縮小します。本体の人形はしっかり範囲に収まるように角度を変えて確認しましょう
Nomal Detailをクリックします。
分析がはじまります。しばらく待ちます。
完了するとメッシュモデルができました。
Settingsをクリックします。
いろいろ設定項目がありますが、まずはそのままでよいです。ジッターだけ1にしましょう。
まずUnwrapします。これはそのあとの処理の下準備となります。テクスチャーの品質を事前にチェックできます。
チェックボードをクリックすると、テクスチャーが上手くゆかない部分などが表示されます。今回のモデルは、チェック不要です。
次にColorizeします。
次はTextureをクリックします。
以上で完成しました。
モデルの大きさをチェックします。2.8Mあります。少し大きいモデルですが、実際に書き出してみます。
Dense Mesh Modelをクリックします。
はじめはobjファイルが良いでしょう。FBXでも良いです。
テクスチャー付きで書き出します。もし不明な場合は以下設定を参考にしてください。初期設定がどうだったか分からない。
参考までにUE5に取り込んでみましょう。UE5に3Dモデルを取り込むことで、ゲームに利用したりシュミレーションするなど、さまざま用途に利用できます。今回は詳しい説明をしません。3Dデータを取り込むために、いろいろな調整や理解が必要になります。
先ほど書き出したobjファイルを取り込みます。ファイルをコンテンツドローワーに取り込みます。
インポートします。
仮想空間の中に3Dモデルを取り込みできました。実際にはLitやUnlit、メッシュの品質、マテリアルやテクスチャーなどの理解が必要になってきます。まずは3D化して取り込める楽しさを体感するための説明でした。※UE5に慣れてないと取り込みも苦労するかもです。
さてRealityCaptureのワークフローを体験できたことでしょう。より高いレベルでRealityCaptureを利用するには、設定やトリッキーな仕組みを利用する必要も出てきます。まずは全体を把握する足掛かりができたことでしょう。グットラック!