UE5(Unreal Engine 5)で背景をグリーンバック(クロマキー用の緑の背景)に設定する方法を説明します。グリーンバックの緑の映り込みや、影、光沢物への緑の反射などを無くす設定方法を紹介します。こんな感じにグリーン映り込みや影のない動画が書き出せました。
UE5内のカメラから背景をグリーンバックにした映像を書き出すことで、Adobe After Effects、Adobe Premiere Pro、DaVinci Resolveなどの編集ソフトでUE5で書き出した映像を合成するなどの用途に最適です。
UE5におけるマスク処理やステンシル機能の使用は、技術的には優れた結果を提供しますが、これらの高度な機能は設定が複雑で理解しにくいことがあります。そのため、初心者やUE5に不慣れなユーザーにとって、グリーンバックを使用することは、非常に簡単かつ効果的な方法です。
背景が緑になったと思ったら、影が出来てしまいました。影ぐらいならあとでキーを調整すれば、まだ抜けるかもしれません。
影はギリギリ処理できるとして、光沢の物体にグリーンが映り込むと絶望的です。編集ソフトウェアで高度なマスク処理が必要になるでしょう。
簡単にこれらの問題を解決してみましょう。まず邪魔な照明をすべて消します。環境照明を消してしますので用途によっては適さないでしょう。
形状から球を配置します。
球のサイズを100に設定します。
マテリアルのエレメントを適当な色を選択します。グリーンを適当に選びます。マテリアルをダブルクリックして、設定画面に入ります。
基本設定では、ベースカラーでDefault Litになっていると思います。※下記図の囲み間違えました。
Unlitにしてエミッシブカラーにします。litからunlitにすることで、このグリーン自体に影が落ちることがなくなります。またアンリットは自己発光する素材となります。明るさなども一定になる感じです。
球体を100にして大きくしたので、中から緑が見えません。そこでTwo Sidedにします。そうすると中から緑が見えます。保存して戻ります。
真緑になりました。球体の緑がオブジェクトに反射しているのです。なんてことでしょう。
目に優しい世界ですが、全部抜けてしまいます。
球体を選んで1000ぐらいにしてみましょう。
緑の光が届かなくなりました。オブジェクトが黒くなりました。背景が緑なのに、もう緑の光は届かないのです。
ライトを入れて範囲を広げてソフトにするなど調整しましょう。ライトの数を増やすなど、適宜に良い感じに調整してください。
きれいにオブジェクトが表示されました。
光沢がある黒い物体も上手く表示できました。もう緑の影響はありません。これなら綺麗にグリーンが抜けるでしょう。